「ミカンコミバエ、ウリミバエ」刊行 根絶の記録、再侵入への備え

「ミカンコミバエ、ウリミバエ  奄美群島の侵入から根絶までの記録」

「ミカンコミバエ、ウリミバエ  奄美群島の侵入から根絶までの記録」

 鹿児島県農業試験場大島支場に勤務し、奄美の害虫対策に携わった田中章さんは3月、「ミカンコミバエ、ウリミバエ 奄美群島の侵入から根絶までの記録」(南方新社)を刊行した=写真。1970年代から80年代にかけて2大害虫を根絶した農業技術者たちの記録だ。再侵入の危機が迫るなか、格好の手引書といえそうだ。

 

 ミカンコミバエとウリミバエアは南方系の害虫。かつて奄美・沖縄で大発生し、ミカン類や果菜類に大打撃を及ぼした。2種のハエは発生が確認されると、農作物の移動ができなくなる。2015年のミカンコミバエの発生時にはタンカンが大量に廃棄された。近年も飛来確認が続いている。

 

 本書は▽ミカンコミバエの根絶▽ウリミバエの根絶の2部構成。1部序章では2015年のミカンコミバエ再発生を考察しつつ、ミバエとは何かを解説し、喜界島での実験防除から奄美全域での防除、根絶までを検証。2部ではウリミバエの県内侵入から不妊虫放飼に至る過程を解説。ミバエの再侵入対策と根絶維持についても提言した。

 

 本書は定価4180円(税込み)。ファクス099(248)5457南方新社。