タンカン、収穫がスタート=奄美大島と徳之島ではさみ入れ式

鮮やかに色づいたタンカンを手に、収穫シーズンの始まりを祝う大海部会長(右)と園主の内山さん=1日、龍郷町大勝

鮮やかに色づいたタンカンを手に、収穫シーズンの始まりを祝う大海部会長(右)と園主の内山さん=1日、龍郷町大勝

  奄美のエース果樹タンカンの出荷シーズンを迎え、奄美大島と徳之島で1日、2017年産タンカンのはさみ入れ式があり、今期産タンカンの収穫がスタートした。今期産タンカンは昨年秋に奄美を襲った台風や日照不足などの影響、裏年に当たることなども受けて減収が見込まれるが、両島での式典には多数の関係者が出席し、良質の果実生産や販売促進などによる連携を確認。たわわに実る果実にはさみを入れ、産地振興に向けた取り組み強化を申し合わせた。

 

◎今期産共販は100㌧に設定

○JAあまみ大島事業本部

 

 JAあまみ大島事業本部主催の2017年産「奄美たんかんはさみ入れ式」は、龍郷町大勝にある内山香さん(48)の果樹園であり、同事業本部や県大島支庁、龍郷町の担当職員、生産者などが参加した。

 

 大島事業本部は今期産タンカンの共販見込み量を前期比92㌧減の100㌧、平均単価をキロ当たり410円に設定。

 

 奄美大島産タンカンについては、ミカンコミバエ防除省令を受けて15年産果実の早期摘果と土中埋設を行った結果、16年産は樹勢回復が早まり豊作となった。17年産の減収はそのあおりを受けたことに加え、昨年の天候不良も追い打ちをかけたとみられる。

 

 同事業本部果樹部会の大海昌平部会長は「本年は裏年ということで量が少ないが、裏年というのは農家の技量にかかる部分が多い。農家の方々は、常に定量を収穫できるような努力を」と生産者を激励。「生産者、JA、関係機関ができることを、それぞれ分担しながら産地発展に取り組もう」と連携を呼び掛けた。

 

 同町の則敏光副町長と県大島支庁農政普及課の宝正己課長が祝辞を述べた後、園主の内山さんや関係機関の代表らがはさみを入れ、初取りのタンカンを手に取っていた。

 

 園主の内山さんは13年に就農。現在の営農規模は、88㌃の園地にタンカン約280本と津之輝約10本。「例年に比べ数は少ないが、今年も良質のタンカンづくりを進めていきたい」と力強く語った。

 

 奄美大島選果場の受け入れは2日スタート。6、7日には同選果場と奄美市農業研究センターで17年度の奄美群島タンカン品評会がある。

 

◎「玉黄金」銘柄確立へ連携

○徳之島町柑橘生産組合

 

 【徳之島総局】徳之島町柑橘生産組合(中島藤雄組合長、組合員90人)は1日、2017年度産タンカン「玉黄金(たまこがね)」のはさみ入れ式を同町母間のまる吉本勝太さん(64)の果樹園で行った。関係者らは収穫シーズンの到来を喜ぶとともに、産地づくりに向けた銘柄確立と連携の強化を誓った。収穫は3月中旬まで続く。

 

 今期産の栽培面積は70㌶、生産量は200㌧(前期実績210㌧)を見込む。昨年10月の台風襲来や日照不足などに加え、裏年に当たることなどから減収する見通し。

 

 式は生産者と行政、流通関係者ら約50人が出席した。中島組合長(76)は「今年は量的に不安があるが、お客さんや親戚などが『玉黄金』を待ち望んでいる。安全第一でけがなく収穫してほしい」とあいさつした。

 

 高岡秀規町長、県大島支庁徳之島事務所の末永利夫農業普及課長らはあいさつで販路開拓や出荷規格の順守など、販売促進に向けて協力を呼び掛けた。その後、中島組合長と高岡町長らが鮮やかに色付いたタンカンにはさみを入れ、収穫開始を祝った。

 

 1月11日時点の果実品質分析では、糖度は平均9・9度、酸度は同1・0%。酸切れは進んでいるが、糖度はやや平年を下回っている。同組合の「玉黄金」の共販取り扱い量は15㌧を見込み、島内の流通業者を通じて全国へ出荷するという。

 

 徳之島地区たんかん出発式、品評会が5日、JAあまみ徳之島事業本部前で行われる。

色付いたタンカンにはさみを入れる関係者ら=1日、徳之島町母間

色付いたタンカンにはさみを入れる関係者ら=1日、徳之島町母間