島南東部でキビ潮風害懸念 徳之島

強風の影響で倒れたサトウキビ=2日、伊仙町伊仙

強風の影響で倒れたサトウキビ=2日、伊仙町伊仙

 台風9号の接近に伴い、奄美群島最大のサトウキビ生産地である徳之島は8月31日から9月1日にかけ、強風に見舞われた。島内の一部のほ場で倒伏や葉の裂傷、潮風害などの被害が発生した。当初想定より被害が少なかったものの、週末には台風10号が強い勢力で接近することが予想されており、糖業関係者は警戒を強めている。

 

 2020―21年期の徳之島のキビ生産見込み(7月1日現在)は15万8649トン。例年より梅雨期が長く適度な降雨と日照時間に恵まれ、10平方メートル当たりの茎数は平年並みだが、茎長は平年と比べ約20センチ長く、収量増が期待されている。

 

 南西糖業株式会社徳之島事業本部が2日にまとめた被害状況によると、キビの折損などはなく、減収量は414トン。生産見込み量に対する減収率は0・26%にとどまった。

 

 同島のキビの栽培面積3417ヘクタール中、倒伏被害は半倒伏(倒伏角度15~45度)122ヘクタール、小倒伏(同45~75度)849ヘクタール、倒伏なし(同75度以上)2446ヘクタール。葉の損傷は葉部裂傷171ヘクタール、葉先裂傷1359ヘクタール。台風の勢力範囲が広く、通過後も強風と高波が長期間続いたことに加え、降雨が少なかった影響で、島南東部を中心に95・5ヘクタールで潮風害を見込んでいる。

 

 同事業本部の松山洋次郎農務部長は「思ったほど被害はなく安堵(あんど)したが、潮風害が懸念される。週末に接近が予想される台風10号は直撃の可能性もあり脅威。今期はここまで順調に生育しているので、少しでも台風がそれてほしい」と話した。