新春インタビュー 自信持ち引き継げる島に 金子万寿夫衆院議員(鹿児島2区)

金子代議士2 ―2019年を振り返って思うことは。

 「奄美群島への入り込み客数は伸び続けている。数字の伸びよりも、私の心を打ったのは『来訪者に対するおもてなしの質的向上』と『地域の財産を守り育てる』といった住民の意識向上だ。外国人観光客に対応する奄美の特例通訳案内士や認定エコツアーガイドの皆さんの活躍をメディアなどを通じて目にするたびに、その充実した活動と真摯(しんし)に地域に向き合う姿に感動を覚えた。小さな活動の積み重ねが、観光分野における大きな財産となるだろう」

 

 ―世界自然遺産登録に向けて再チャレンジしている。登録への手応えは。

 「昨年10月には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際自然保護連合(IUCN)が調査を終えた。前回指摘があった推薦区域の修正箇所を重点的に視察したと環境省から報告を受けている。再調査の結果を踏まえて今年5月ごろには評価報告書がユネスコ世界遺産委員会に提出される。登録に向けてのラストスパート。力を尽くしたい」

 

 ―2020年度政府予算案で、奄美群島振興開発(奄振)関連は公共、非公共合わせて前年度並みとなりました。

 「奄振交付金は補正を合わせると目標としていた30億円台に乗った。決してこれでよいといったわけではないが、動き出した地域の創意工夫を促すために民間と連携して取り組む『特定重点配分事業』が一定の評価を受けている。地域の人々が主体となって動き、活用できるように支援する取り組みが全国にも影響を与える。地方創生は国民が主役。地域の資産をどのように活用するのか。足元を見直す好機でもあり、住民の知恵が求められている」

 

 ―農水産業の振興については。

 「サトウキビの農家手取りを構成する20年産の生産者交付金(トン当たり)を19年産比130円増の1万6860円することができた。台風や干ばつ、病害虫対策などの緊急事態に備えた措置も欠かせない。製糖工場における働き方改革には生産設備の効率化など、解決すべき課題も多い。時代背景や地域の実情に合った総合的な対策が必要と考えている」

 「一方でドラゴンフルーツやマンゴー、パッションフルーツ、コーヒーなどは首都圏で高い評価を得ている。今後も農家を支援する取り組みを拡充させたい。水産関係では、シラヒゲウニなど枯渇しつつある水産資源の種苗生産支援やロウニンアジなど未活用魚の活用などに光を当てるべく、関係省庁と協議を重ねている。水産加工品の商品化も課題で、既存の商品に磨きをかけ、より多くの顧客に奄美の海産物・水産加工品を届け、漁業関係者や水産業者が『浜で稼げる』ことを目指したい」

 

 ―最後に今年の抱負をお願いします。

 「世界自然遺産登録に向けても期待が高まっている。追い風を生かしながら、次の世代に自信と責任を持って引き継げる島を目指したい。5~10年後といった短期的な目線と50~100年後を見据えた長期的な視野を持ち、政治家としてのラストステージだと思い、決意と覚悟を持って取り組むことを新年の決意としたい」