来春合併へ 予備調印式 県内の農業共済組合 大島、南大島2団体も

調印式に臨んだ(右から)南大島農業共済組合の永井組合長と朝山奄美市長ら=2日、鹿児島市

調印式に臨んだ(右から)南大島農業共済組合の永井組合長と朝山奄美市長ら=2日、鹿児島市

  【鹿児島総局】2021年4月の県内農業共済組合合併に向けた予備契約調印式が2日、鹿児島市の県農業共済組合連合会であった。組合の1県1組織化は共済事業の安定推進や効率化が目的で、国の方針に基づく全国的な流れ。県内では、大島農業共済事務組合と南大島農業共済組合の2団体を含む8組織が合併し、共済金額約1兆円、組合員数約7万8000人の「鹿児島県農業共済組合」が誕生する。

 

 農業共済組合は、畑作物共済や家畜共済などの農業災害補償関連事務を共同で処理する組織で、国の事務負担金と組合員の賦課金で運営。県内8組織のうち、大島農業共済事務組合は奄美大島と喜界島の6市町村負担金と組合員賦課金で運営する「一部事務組合」方式で運営されている。

 

 県内の組合合併に向けては11年以降、組織再編の検討委員会や推進委員会で協議、検討が進められ、18年の県内農業共済組合長会で1県1組合化への組織整備計画案を承認した。

 合併後の新組合では総代会が意思決定機関となる。総代は地区ごとの組合員数によって割り振られるため、組合員数が少ない大島農業共済事務組合では「加入者の声が反映されにくくなるのではないか」などの意見もあったが、自治体側が合併のメリットを示し、各市町村議会はこれまでに関連議案を可決した。新組合の総代定数は200人で、大島の総代は2人、南大島の総代は10人となる。

 

 予備契約調印式では、合併協議を進めてきた県特定組合化推進協議会会長の中間幸敏南薩農業共済組合長が「将来にわたって安定的な共済事業が運営できるよう努め、地域の農業経営の基幹的なセーフティーネットとして役割を果たしていきたい」とあいさつした。

 

 調印式には、奄美から大島地区農業共済事務組合管理者の朝山毅奄美市長と南大島農業共済組合の永井弘組合長も出席。終了後の取材に、朝山市長は「合併により安定的、効率的な事業運営が期待できる。台風常襲地の奄美でもメリットは大きく、(合併への)参加は喜ばしい」と語った。

 

 新組合の正式な設立に向けては、大島農業共済事務組合を除く7組織が10月中に臨時総代会を開き、組合員全員の承認を取得。設立委員による定款や事業規定の策定を経て、来年2月、県知事への合併認可申請を行う。