販路開拓に手応え/大島紬、織元らが海外視察

海外視察の説明があった報告会=7日、奄美市名瀬

海外視察の説明があった報告会=7日、奄美市名瀬

 海外での販路の開拓・確保を目指す「本場奄美大島紬ブランド確立プロジェクト」の海外視察報告会が7日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。ニューヨークとパリに出張した紬織元3業者らが商談の成果などを説明。「手応えはあった。細くても長い取り組みが必要」と述べた。

 

 大島紬の生産反数は1972年に28万反に達したが、その後は減少に転じ、近年は5千反を割っている。プロジェクトはこうした大島紬の現状を踏まえ、海外進出や新商品開発などで新たな需要の掘り起こしを図る。奄美大島商工会議所が2016年度に着手した。

 

 プロジェクトは、中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」の補助を受けて進める。事業期間は最長3年間。奄美大島商議所が事業主体となり、奄美市や龍郷町、本場奄美大島紬協組などが支援、2市町の生産業者らが共同事業者として参加。関係11団体で実行委員会を設けて会合を重ね、米国やフランスをマーケットにしたブランド展開策などを練っている。

 

 海外視察に参加したのは、都成織物の黒田康則さん(39)、はじめ商事の元允謙さん(36)、夢おりの郷の南晋吾さん(32)、本場奄美大島紬組合総務課の川畑正輝さん(31)ら。「パリ、ニューヨークともに大島紬の価値を高く評価しており、商談の可能性は高い」「パリはファッション分野よりもインテリア分野に可能性を感じた」などと報告した。

 

 一方、「海外ではまだまだ大島紬の認知度が低くPRが必要」などと指摘し、「事業を成功させるためには販売や営業代理などコーディネーターの確立が重要。10年くらいの事業継続ができるのか、意志を固める覚悟が必要」などと訴えた。