農水省と地元が意見交換 徳之島で「さとうきびキャラバン」

低糖度対策や働き方改革への対応などについて説明があった意見交換会=24日、徳之島町役場

低糖度対策や働き方改革への対応などについて説明があった意見交換会=24日、徳之島町役場

 鹿児島、沖縄両県のサトウキビ産地の現状を確認する農林水産省の「さとうきびキャラバン」が24日、徳之島に入り、徳之島町役場で地元の糖業関係者と意見交換した。農水省の担当者が2017年産キビの低糖度対策や国の働き方改革の内容を説明。地元側に適期管理の推進や土壌診断に基づく効果的な地力増進対策など、収量増と糖度上昇に向けた取り組みを求めた。

 

 意見交換会には同省や県大島支庁徳之島事務所、徳之島3町、南西糖業㈱などから約50人が出席した。

 

 17年産キビの低糖度について、同省担当者は沖縄県など他産地で発生した近年の低糖度の事例を挙げ「低糖度被害はどの産地でも起こる可能性がある」と分析。18年産に向けた財政支援で土づくりや新植・補植、かん水対策を後押しするとともに、自然災害による収入減対策としてキビ共済や19年1月に始まる「収入保険」への加入を呼び掛けた。

 

 働き方改革については、19年4月の関連法施行後、砂糖製造事業者に対する罰則付き残業上限規制の適用猶予期間が当初計画の3年から5年に延長されたことを報告。人手不足が懸念される工場の対応策として、同省は▽ハローワークのネットワークを活用した早期の季節工募集▽外国人農業支援人材活用の検討―などを示した。増員対策として宿舎整備支援や工場の省力化設備・施設の整備なども実施するという。

 

 徳之島では近年、キビ生産者の高齢化などに伴い植え付けから収穫まで行う受託組織への作業委託が増加し、収穫後の適期管理が遅れる傾向にある。出席者からは「いいキビをつくるために、園芸や畜産などの生産者の協力を得て受託作業ができないか」などの意見があった。

 

 意見交換では突発的な自然災害に対応するセーフティネット基金の終了を危ぐする声があり、農水省担当者は「制度としては2018年度までだが、事業効果を見極めつつ現場の意見を反映しながら、今後の対応をしていきたい」と説明した。

 意見交換後は国の事業を活用して各町に3基導入したかん水タンクの運用実験や、天城町兼久の実証ほ場を視察した。