黒糖焼酎、微減の7122㌔㍑ 県産全体は10万㌔割れ 19酒造年度出荷量

出荷量の減少幅を前年度比1%の微減にとどめた奄美黒糖焼酎

出荷量の減少幅を前年度比1%の微減にとどめた奄美黒糖焼酎

 【鹿児島総局】県酒造組合(濵田雄一郎会長)は8日、2019酒造年度(19年7月~20年6月)の県産本格焼酎の課税出荷量を発表した。奄美黒糖焼酎は7122㌔㍑(18年度7196㌔㍑)で2年連続の減少となったものの1・0%の微減にとどまった。県産全体の課税出荷量は5・9%減の9万5088㌔㍑で、焼酎ブームだった03年度以降、初めて10万㌔㍑を割り込んだ。新型コロナウイルスに伴う外出自粛により、首都圏などの大消費地を中心に、飲食店などで提供される業務用酒の消費減などが影響した。

 黒糖焼酎の出荷数量は05年度の1万91㌔㍑をピークに14年度まで減少が続き、15年度以降は微量の増減を繰り返していたが、18、19年度は前年度比で減少。一方で、19年度については県産全体の減少幅を下回っている。

 組合側は「県外への出荷は県産全体と同じく減少したが、県内出荷については産地の奄美地域を中心に自宅消費の需要が安定しており、県外への移出減をカバーしたのではないか」と分析。蔵元によって増減の状況は異なるが、新型コロナ禍による「巣ごもり」需要で紙パック製品が順調に推移したことも要因との見方を示した。

 他の原料別出荷量は、全体の7割超を占める芋焼酎が6万7012㌔㍑(前年度比8・1%減)、麦焼酎1万9836㌔㍑(同0・1%減)、米焼酎984㌔㍑(4・2%増)、その他焼酎は138㌔㍑(2・9%減)だった。

 南九州4県の総出荷量は31万8403㌔㍑で前年度比3・5%減。県別では宮崎県が最多の12万3974㌔㍑(同3・5%減)だった。

 県酒造組合は、新型コロナウイルス以外の減少要因として、市場の成熟化や近年の酒類の嗜好(★しこう)変化なども指摘。行政などとのタイアップによる焼酎文化の積極的な発信や、ソーダ割りなど新たなスタイルの提案も含めた市場開拓の必要性を示した。