「玉黄金」はさみ入れ式 収穫開始に喜び 徳之島

2021年02月02日

社会・経済 

色づいたタンカンにはさみを入れる関係者ら=1日、徳之島町山

色づいたタンカンにはさみを入れる関係者ら=1日、徳之島町山

 徳之島町柑橘生産組合(是枝純一組合長、組合員90人)は1日、2020年度徳之島産タンカン「玉黄金(たまこがね)」のはさみ入れ式を同町山の善田徳弘さん(69)の果樹園で行った。関係者らは収穫シーズンの到来を喜び、品質管理の徹底や産地づくりに向けた連携強化を誓った。収穫は3月下旬まで続く。

 徳之島町農林水産課などによると、徳之島産タンカンの今期の栽培面積は75㌶。表年に加え天候にも恵まれたことで、生産量は前期実績比100㌧増の約500㌧を見込む。先月13日の果実品質分析では、糖度が平均11・5度、酸度は同1・0%で、酸切れが進み、糖度は平年を上回る高品質となっている。

 はさみ入れ式には生産者や行政、流通関係者ら約50人が参加。是枝組合長(72)は「今期は収量も多く、糖度と酸のバランスが良いおいしいタンカンができた。真心を込めて消費者へ届けることを忘れないよう、品質管理してほしい」とあいさつ。是枝組合長や善田さんらが鮮やかに色づいたタンカンにはさみを入れ、収穫開始を祝った。

 今期は年末年始にかけての低温や強風などの影響で、多くの園地でタンカン木の落葉が見られることから、県の果樹担当者は次年産対策として早期の収穫と管理作業を徹底するよう呼び掛けた。

 同組合の「玉黄金」の共販取り扱い量は15㌧を見込み、島内の流通業者を通じて全国へ出荷するという。今期は徳之島地区の品評会は行わず、9、10の両日に奄美群島の品評会に出品する予定。