ソデイカ水揚げ始まる 

2018年11月11日

社会・経済 

漁が解禁され、水揚げされた港で冷凍コンテナに積み込まれるソデイカ=8日、与論町

漁が解禁され、水揚げされた港で冷凍コンテナに積み込まれるソデイカ=8日、与論町

 1日にソデイカ漁が解禁され、奄美群島の各漁港で水揚げが始まった。ソデイカを販売の主力とする与論町漁業協同組合(阿多美智雄組合長)では出漁した船が3日から帰港し始め、連日水揚げされている。ソデイカ漁は年明けから春先にかけてピークを迎える。漁業期間は来年6月末まで。

 

 ソデイカは熱帯から亜熱帯海域にかけて生息する。体長100センチ、重さ約20キロまで成長する大型のイカ。

 

 同漁協の2017年度のソデイカの水揚げ量は前年度比5・2トン増の118・1トン。販売金額は700万円減の1億2310万円。漁が解禁された11月は豊漁だったが、年明け以降は不漁が続いた。同漁協の同年度販売総額は2億7100万円で、45%をソデイカが占めた。

 

 8日朝、ソデイカを港に水揚げした雄元丸船長の金久元市郎さん(57)は「今期の初航海だったが、解禁直後とはいえ、例年と比べても小ぶりな印象。ピークは年明け以降なのでこれからが勝負」と話した。

 

 ソデイカは一部の加工用などを除いて鹿児島県本土や沖縄県など島外に多く出荷されている。現在、奄美の各漁協では鹿児島県本土に加え、沖縄県に水産物を輸送する際も、実証事業として奄振交付金が活用されている。

 

 阿多組合長は「組合員の漁業所得向上につなげるために鹿児島本土と沖縄両方の市場とも大事な出荷先。次期奄振法の改正で、沖縄送りの運賃の助成がしっかりと事業化されてほしい」と話した。