今期は2万8600㌧ 富国製糖原料キビ搬入終了

2018年04月22日

社会・経済 

 奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所は21日、2017~18年期(17年産)の原料サトウキビの搬入を終了した。収穫面積が前期の555ヘクタールから567ヘクタールへ増加したことに伴い、搬入量は前期実績比808トン増の2万8608トンを確保した。一方で、平均甘しゃ糖度は13・68度と低迷。前期に比べ0・8度ダウンし、現在の品質取引制度に移行した1994年産以降、2004年産(12・80度)に続き2番目の低さとなった。

 

 今期は前期と同じく1月10日に搬入を開始した。地区別の搬入量は、奄美市2万6915トン(前期比1084トン増)、龍郷町1692トン(同277トン減)。10アール当たり収量(単収)は5・045トンで前期(5・009トン)と同水準を維持した。

 

 甘しゃ糖度の最高は18・1度、最低は6・0度。品質取引の内容を見ると、基準糖度帯(13・1度~14・3度)を上回る14・4度以上のキビは30・3%(前期実績54・1%)。一方、13・0度以下のキビも30・6%(同10・8%)を占め、厳しい内容となった。

 

 同社は「当初計画(2万6500トン)より増収となったが、工場のトラブルなどで操業期間が延びた。生産者に早期の株出し管理と春植えの植え付けを呼び掛け、来期の増産につなげていきたい」としている。