大島紬絣文様を収集/データ保存、活用後押し

2014年09月22日

社会・経済 

‚O‚P–ʁ^‚P”Å 県工業技術センター企画支援部が大島紬の絣(かすり)文様集を作成している。奄美各地で収集した文様のうち1600柄を掲載する計画だ。製品として再現できるよう、仕上がりの想定図や図案をデータ化して保存した。需要の低迷が続く中、徳永嘉美・主任研究員は「小物や洋装への応用、新たなデザイン展開を後押ししたい」と活用の広がりに期待している。
 文様集は2009年から発行している。明治から現代にかけて親しまれた文様を「小柄(伝統、無名)」「飛び柄」「地詰(じづめ)柄」「割り込み柄」「龍郷柄」「創作柄」として体系化。13年度までに5巻が完成し、14年度中に6、7巻の発表を予定している。
 中でも「絣の原点」ともいわれる小柄の復元に力を注いだ。小柄を忠実に再現するためには糸の種類や密度を記した分解図が不可欠。商品から出た端切れなどを参考に、1点1点を製図する作業は高い技術と根気が必要だ。試行錯誤の末、画像処理ソフトで分解図から仕上がりの想定図を描く手法を考案した。