奄美群島入り客 過去最多 2019年、68万人突破

2020年03月18日

社会・経済 

来島者でにぎわう奄美空港到着ロビー=2019年12月、奄美市笠利町

来島者でにぎわう奄美空港到着ロビー=2019年12月、奄美市笠利町

 2019年に奄美群島外から群島内の各島を訪れた来島客(入域客)数が、過去最多の68万558人になった。16日、県大島支庁が発表した。前年比2437人(0・4%)増で9年連続の増加。群島内で移動した人を加えた入り込み客数は89万1351人となり、ともに過去最多を記録した。

 

 同庁は主な要因の一つとして、18年8月に就航したスカイマーク(鹿児島│奄美線)の通年運航で、鹿児島からの入域客が増えたことを指摘。鹿児島発の入域客は前年比5・7%増の39万8137人となった。

 

 また沖縄│奄美群島各島を結ぶ日本エアコミューター(JAC)の「アイランドホッピングルート」の通年運航により、沖縄からの入域客数増加も主な要因となっている。沖縄発の入域客は前年比8・8%増の7万6395人となった。

 

 島別入域客は奄美大島44万9138人(前年比0・2%増)▽喜界島2万6975人(4・4%減)▽徳之島8万7311人(0・8%増)▽沖永良部島6万4391人(5・2%増)▽与論島5万2743人(1・7%減)。喜界島と与論島は減少した。

 

 出発地別でみると、関東、関西、福岡からの入域客数が減少。関西は前年比19・4%減の6万8014人。関東は2・3%減の10万762人。格安航空バニラ・エア(奄美│成田、奄美│関空)の運航が終了し、経営統合したピーチ・アビエーションが路線を再開するまでの期間が影響したとみている。福岡発は4・7%減の2万1250人だった。

 

 過去最多の入り込み、入域客数となったことについて、県大島支庁は「世界自然遺産登録を見据え、奄美群島への注目が高まっているのでは」と分析している。