屋久島ルート利用者千人達成 マルエーフェリー

2019年11月13日

社会・経済 

マルエーフェリーの屋久島寄港千人目の伊藤さん(前列左から2人目)=9日、奄美市名瀬の名瀬港(提供写真)

マルエーフェリーの屋久島寄港千人目の伊藤さん(前列左から2人目)=9日、奄美市名瀬の名瀬港(提供写真)

 奄美大島と屋久島を結ぶルートの試験運航を行っているマルエーフェリー㈱(本社・奄美市名瀬、有村和晃社長)は9日、乗船千人を達成し記念セレモニーを開いた。千人目の利用者は団体ツアーで奄美大島を訪れていた山形県の伊藤典子さんで、同社からペア乗船招待券や焼酎などの記念品が贈られた。

 

 マルエーフェリーは国土交通省の「船旅活性化モデル地区事業」を活用し、名瀬港から屋久島町の宮之浦港へ向かうルートの試験運航を2018年3月から行っている。

 

 使用するのは鹿児島と奄美、沖縄を結ぶ定期船「フェリー波之上」(8072㌧、旅客定員707人)の上り便。名瀬を午後9時20分に出港し、翌日午前4時40分に宮之浦に入港する。屋久島へは早朝の寄港となり、登山客の利用も見込んで関連商品の開発を旅行会社にPRしているという。

 

 伊藤さんは奄美・屋久島5日間のツアーで8日に奄美大島入り。マングローブカヌーや金作原散策、郷土料理などを満喫し、屋久島での縄文杉トレッキングを目指して乗船した。

 

 名瀬港であったセレモニーでは記念品の鹿児島―沖縄ペア乗船券、奄美黒糖焼酎と屋久島の芋焼酎、鶏飯セット、奄美と屋久島の菓子詰め合わせが贈られ、「今までで一番驚いた。うれしい」と話していた。

 

 船内では千人達成の特別アナウンスがあったほか、10日は岩川浩一副町長をはじめ屋久島町役場の職員らが宮之浦港で下船客を出迎えた。

 マルエーフェリー鹿児島営業部の田中羊一郎課長代理は「来年の世界自然遺産登録実現を見込み、沖縄、奄美、屋久島をつなぐ船旅を日本全国へアピールしたい」と話した。