鍾乳洞散策など楽しむ 沖永良部島FAMトリップ

2019年11月25日

社会・経済 

壁一面にフローストーンが広がる鍾乳洞内を散策するFAMトリップ

壁一面にフローストーンが広がる鍾乳洞内を散策するFAMトリップ

 メディア関係者やALT(外国語指導助手)など国内在住の外国人らを招いたツアー「沖永良部島FAM(ファム)トリップ」が24日、同島であった。地元の通訳案内士や小中学生が同行して、島内の主な観光地を案内。外国人ゲストらはツアーを通じ、豊かな自然と独特な歴史文化にあふれる沖永良部島を満喫した。

 

 ツアーには中国系メディア・㈱東方インターナショナル営業部長で、中国出身のボク・ガンヘイさん(39)と、いずれも米国出身で奄美市ALTのオリベロ・ジェイクさん(27)、スニゴウスキー・ジェイソンさん(26)の3人が参加。島内の地域通訳案内士4人がガイドを務め、島内の小中学生8人も同行した。

 

 午前中は古民家を改修してオープンした多目的空間「みーや」(和泊町根折)で、珪藻土の壁塗り作業などを体験。午後は知名町の観光鍾乳洞「昇竜洞」や住吉高倉、田皆岬、和泊町の越山公園、世之主の墓を巡った。

 

 県指定天然記念物の昇竜洞では、洞壁一面に広がるフローストーン(鍾乳石)を楽しみながら洞内を散策した。

 

 ボクさんは「沖永良部島は美しい観光スポットと、おいしい食という観光に重要な資源がそろっているので、観光地としての魅力は十分。島までの移動にかかる費用がより安くなれば、今後は外国人観光客も増えると思う」と感想を述べた。

 

昨年に続いてFAMトリップに参加した通訳案内士の有川晶子さんは「前回に比べるとスムーズな案内ができた。今回感じた課題をもとにブラッシュアップ(ガイド技術の磨き上げ)を重ね、インバウンド(訪日外国人客)対策など島の観光振興に向けて頑張りたい」と話した。

 

 FAMトリップは、奄美で今後も増加が見込まれる外国人観光客に対応する地域通訳案内士らのスキルアップが目的。奄美群島広域事務組合の「奄美群島育成人材フォローアップ事業」の一環で、業務を受託した南海日日新聞社が企画し、本年度、奄美5島で実施している。