峯田(瀬戸内町出身)、新人王逃がす  東京・後楽園ホール

最終5R、相手の顔面にパンチを浴びせる峯田選手(右)=23日、東京。後楽園ホール

最終5R、相手の顔面にパンチを浴びせる峯田選手(右)=23日、東京。後楽園ホール

  【東京支社】プロボクシングの第65回全日本新人王決勝戦(主催日本プロボクシング協会等)は23日、東京・後楽園ホールであった。瀬戸内町出身の峯田光選手(22)=帝拳=はフェザー級新人王の座を懸け竹本雄利選手(22)=クラトキ=と対戦したが、0―3の判定で敗れた。峯田は1R(ラウンド)に3度のダウンを奪われたものの、2R以降に猛烈な反撃で追い上げ、規定の5Rを戦い抜いた。

 

 ファイティング原田をはじめ、これまでに23人の世界王者を輩出してきた同大会。本年度も東西代表決定トーナメント戦を勝ち抜いた精鋭が集い拳を交えた。

 

 後楽園ホールは約2000人の観客で満員。在京の奄美出身者を中心に、奄美大島や関西から駆け付けた約100人の「峯田応援団」がそろいのTシャツと10本余ののぼり旗で峯田選手をリングに送り出し、声援を送った。

 

 試合は1R3分の5R制。峯田は1Rの立ち上がりで、課題の足さばきが鈍ったところを竹本選手からパンチを連打された。同Rで3回のダウンを奪われたものの、3回目のダウンが1Rの時間切れのタイミングと重なり難を逃れた。

 

 2R以降は竹本選手の左ガードが空いた隙間に右ストレートを連打。相手の左目は青く腫れ上がった。2R以降は両者共にダウンもなく結果は判定に持ち越され、1Rの3回のダウンが勝敗を左右する形となった。

 

 試合後ロッカールームに戻った峯田は、南海日日新聞の取材に対し「関東、関西在住の出身者の方や地元からも多くの方々が応援に駆け付けてくださった。感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございました」。その上で「相手は試合巧者だった」と試合を振り返った。「今は結果を受け入れるだけで精一杯」としながらも力のこもった目はしっかりと前を見据えていた。

 

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 峯田はボクシングジムの無い瀬戸内町で、動画を頼りに独学でボクシングと向き合っていたが「トップがいるジムで自分の力を試したい」と2016年に上京、名門帝拳ジムの門をたたいた。毎日朝1時間半、夕方には2~3時間の練習を重ね才能に磨きをかけた。プロデビューしてからの1年を5戦無敗で勝ち上がり、11月4日に行われた東日本新人王決定戦で見事王者に輝き、同大会МVPも獲得した。

 

 対戦相手の竹本選手は和歌山市出身。水道業に従事しながら17年にジム入門。西日本大会では峯田選手同様МVPも獲得していたことから、「東西新人王&МVP同士の対決」と関係者注目の一戦となっていた。

 

 試合を終えた竹本選手は「相手は強かった。負けると思って攻め続けた。ダウンを奪っても気迫で立ち上がってきた。最後まで緊張感がある試合だった」と峯田選手をたたえた。

 

 試合を観戦していたボクシング関係者からは「峯田は原石。ダイアモンドの原石。削られて光と輝きを増す。経験を積んで一流のボクサーになって欲しい」との声が聞かれた。