サーフスキー全国大会で優勝 白畑瞬さん(奄美市)

2018年06月29日

スポーツ

愛艇とともに優勝を報告する白畑さん=26日、奄美市名瀬朝仁町

愛艇とともに優勝を報告する白畑さん=26日、奄美市名瀬朝仁町

 奄美大島のカヌーガイド白畑瞬さん(33)が11日に愛知県蒲郡市であったサーフスキーの全国大会で優勝した。大会は海外派遣選手選考会を兼ね、白畑さんは今後主要な海外大会の日本代表候補になる可能性が高まった。白畑さんは「まだ知名度の低い競技だが、日の丸を背負って世界へ挑戦したい」と意気込んでいる。

 

 白畑さんは奄美市名瀬出身。20歳ごろからカヌーガイドを始め、そのころから競技にも打ち込み始めた。サーフスキーはライフセービングで用いられる救助艇の一種で、カヌーと違いコックピットが空洞になっておらず沈没しにくく、波のある海上でもスピードに優れるのが特徴。

 

 白畑さんが優勝した2018オーシャンレーシング全日本選手権は日本カヌー連盟が主催する初のサーフスキー大会。全国から約30人が出場して1周3㌔を5周する全長15㌔のコースで競った。

 

 「勝ち負けを気にせずレースを楽しめた」という白畑さん。徐々にペースアップしてラスト1周で首位につき1時間20分41秒でゴールした。一緒に出場した競技仲間の清水健太さん=瀬戸内町=も1時間22分58秒で4位と健闘した。

 

 白畑さんは「競技の知名度がなかったころから支えてくれた人たちのおかげ」と周囲に感謝。特に昨年12月他界した母親に対し「国内で正式にあった大会で優勝できたことを喜んでくれていると思う」と思いを込めた。

 

 白畑さんは現在、名瀬のアマニコカヌークラブ代表を務めながら1カ月に約300㌔の距離をこいで練習に励んでいる。「将来の五輪種目入りも夢ではない。その日まで選手でいられるよう頑張りたい。奄美が競技の先進地となるよう大会開催にも努める。海外の大会に出場する際は運営についても学んできたい」と語った。