大島海峡のサンゴ、回復傾向続く 瀬戸内町海を守る会が健康度調査

大島海峡で行われたリーフチェック=2日、瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖(興克樹さん撮影)

大島海峡で行われたリーフチェック=2日、瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖(興克樹さん撮影)

 地元ダイビング事業者らで組織する瀬戸内町海を守る会(祝隆之会長)は2日、奄美大島南部の大島海峡内でサンゴ礁の健康度を調査するリーフチェックを行った。海底がサンゴで覆われている割合を示すサンゴ被度は、浅場の水深5メートル地点、深場の同10メートル地点ともに前年を上回った。サンゴの生息状況は良好で、回復傾向が続いている。

 

 調査地点は瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖約200メートルに広がる礁斜面。同会会員と専門家ら14人が参加し、水深5メートル、同10メートル地点でそれぞれサンゴ被度と魚類、無脊椎動物の数などを潜水調査した。

 

 サンゴ被度は、水深5メートル地点で前年比4・3ポイント増の68・1%。水深10メートル地点も前年を11・3ポイント上回る59・4%。両地点ともサンゴの新規加入は少ない状態が続き、台風による破損が一部で見られたが、夏季の高海水温による白化現象や、オニヒトデの食害はほとんど確認されなかった。

 

 安脚場沖の調査は2001年に始まり20年連続で実施。奄美大島南部の海域では01年から05年にかけてオニヒトデが大量発生し、食害によってサンゴは壊滅的なダメージを受けた。調査地点は02年6月にサンゴ保全海域に設定され、オニヒトデの継続的な駆除活動を展開してサンゴ群落を保護している。

 

 守る会は船の停泊時にいかりを下ろさなくても済むように、係留ブイなどを設置してサンゴの破損を防いでいる。祝会長は「他のポイントでも、サンゴが復活しているところは多くなっている。サンゴに負荷をかけないように保護しながら、ダイビングを楽しんでもらいたい」と話した。

 

 調査に参加した奄美海洋生物研究会の興克樹会長は「調査地点には大型の枝状サンゴの群体も生存しており、幼生の供給源や観光資源としても重要。20年間サンゴが壊滅することなく保全されていることは、サンゴ礁保全の成功例といえる」と述べた。