煙霧の正体は火山灰? 西之島から千㌔飛来か

①	煙霧が観測された奄美市の名瀬市街地=31日午後2時半ごろ、名瀬港観光船バースから撮影

① 煙霧が観測された奄美市の名瀬市街地=31日午後2時半ごろ、名瀬港観光船バースから撮影

 先月31日以降、奄美群島を含む九州各地などで観測された煙霧について、小笠原諸島・西之島の噴煙が影響した可能性が指摘されている。日本気象協会は4日、「(西之島から)火山灰などの一部が飛来した可能性がある」と考察する記事をホームページ(HP)に掲載。名瀬測候所は「原因は断定できず、現段階では不明」としている。

 

 群島内の観測地点2カ所では、7月31日午前3時以降に煙霧を観測した。晴れていれば平時20㌔以上の視程は、今月1日午後5時ごろに奄美市名瀬で2・9㌔、3日午後7時ごろに和泊町で4・2㌔まで低下。視程10㌔未満の状態は、4日までにほぼ解消された。

 

 名瀬測候所によると、太平洋高気圧に沿った風で、空気中の微粒子が南東から群島周辺に流れ込んだとみられ、黄砂などユーラシア大陸からの飛来物の可能性は低いという。

 

 九州など本土各地でも2日以降に煙霧を観測。全国の気象予報士らが所属する日本気象協会は4日、「西之島の噴煙が影響?」とする記事をHPに掲載した。西之島は東京都の離島で、都心の南約940㌔、奄美大島の東約1100㌔にあり、断続的に噴火を繰り返している。7月4日には観測史上最大となる8300㍍の噴煙を上げた。

 

②	ひまわり黄砂監視画像のトゥルーカラー再現画像(8月2日午後2時現在、気象庁HPから引用し一部加工)

② ひまわり黄砂監視画像のトゥルーカラー再現画像(8月2日午後2時現在、気象庁HPから引用し一部加工)

 同協会の記事では、気象衛星ひまわり観測の再現画像(8月2日午前9時現在)を示し、西之島の噴煙が南に流れ、島の南側から九州周辺へ灰白色の帯が延びている様子を解説。安定した気圧配置により、西之島周辺から九州周辺へ風の流れが継続していることから、火山灰などの一部が飛来した可能性を示唆した。

 

 こうした指摘について、名瀬測候所は「独自に断定はできないので、気象庁本庁に見解を求めている」と説明。西之島の噴煙が奄美群島の煙霧に影響した可能性は認めつつ「海上の気象観測や空気中の微粒子採取ができず、原因として断定するのは難しい」とした。