ウミガメ産卵跡を確認  瀬戸内町嘉徳

2019年06月12日

自然・気象

アカウミガメが産卵したとみられる跡(手前の円内)=11日、瀬戸内町嘉徳海岸

アカウミガメが産卵したとみられる跡(手前の円内)=11日、瀬戸内町嘉徳海岸

 県が護岸整備を計画している瀬戸内町嘉徳海岸の現場近くで7日、アカウミガメが産卵したとみられる跡が確認された。工事を発注している県大島支庁瀬戸内事務所建設課によると、現在は工事着手前の準備段階。ウミガメの産卵を受け、「今のところ工期に変更はなく、今後の工事の進め方については専門家を交えて協議中」としている。

 

 同課によると、専門家を交えた浸食対策検討委員会の第3回会合で、委員から工事中もウミガメへの配慮を続けてほしいとの意見があったこともあり、現場作業員が毎日、ウミガメの上陸、産卵状況などを確認している。5月にも2回の上陸があった。

 

 奄美大島のウミガメ上陸、産卵状況把握調査を行っている奄美海洋生物研究会の担当者によると、嘉徳海岸では近年、1シーズン3~5回の上陸が確認されている。

 

 同工事をめぐっては、奄美大島の住民らがコンクリートを用いた護岸整備に反対し、工事の差し止めを求める住民訴訟を起こしている。