片付けに追われる徳之島3町住民

2018年10月01日

自然・気象

強風で被災した家を片付ける住民ら=30日午前8時50分ごろ、伊仙町面縄

強風で被災した家を片付ける住民ら=30日午前8時50分ごろ、伊仙町面縄

 台風24号の通過に伴い、徳之島3町では強風で多くの住家や非住家の屋根が飛ばされた。被災した民家などでは30日、片付けに追われる住民の姿が見られた。

 

 徳之島町亀津では、29日午後7時ごろ、木造2階建てアパートの屋根が飛ばされた。2階に住む女性(27)によると、「バリバリッ」という音とともに屋根が剥がれ、室内に雨が打ち付けて水浸しになった。

 

 すぐに町生涯学習センターに避難したという女性は「本土出身で島内に頼るところがない。この家にはもう住めないので転居先を探さないといけないが、すぐに見つかるか不安だ」と疲れた表情で話した。

 

 天城町平土野では20年以上空き家となっていた2階建ての建物が倒壊し、周辺にはがれきが散乱した。隣家の会社員伊藤和文さん(58)は「いつか空き家が壊れると心配していたが、朝起きるとつぶれていてビックリした。自宅を含め、周辺の家に損害がなくてよかった」と話した。

 

 伊仙町目手久では農業安田秀己さん(55)所有の倉庫兼牛舎の屋根や外壁が飛んだ。安田さんは「被害の大きさは言葉にならないが、飼育していた牛6頭が元気なことが不幸中の幸い」と述べた。