「屋外猫ゼロ」へ 鳩浜町で野良猫調査 奄美市名瀬

野良猫の調査を行う参加者=10日、奄美市名瀬鳩浜町

 奄美市名瀬鳩浜町で10日、奄美ネコ問題ネットワーク(ACN、久野優子代表)と地域住民による野良猫の調査が行われた。約30人が参加し、町内を歩いて屋外にいる猫の特徴や発見場所などを記録した。調査の情報を基に、市が猫を捕獲して、繁殖を抑制するため不妊手術を行うTNRを進める。久野代表は「市街地の野良猫の実態を把握して、最終的には『屋外猫ゼロ』を目指したい」と述べた。

 

 調査は猫の適正飼養を推進し、希少動物を襲って生態系を脅かす野生化した猫(ノネコ)になるのを防ぐ目的で、奄美市が2020年度から進める野良猫モニタリング調査事業の一環でACNに委託した。市では2013年度から、野良猫に不妊手術をして元の場所に放すTNRに取り組んでいる。

 

 参加者は7班に分かれて町内をくまなく歩き、屋外にいる猫を見つけると写真を撮影し、模様などの特徴や、不妊手術済みの印に片耳の先がカットされているかどうかなどを確認し、発見場所を地図に記録した。

 

屋外にいた猫=10日、奄美市名瀬鳩浜町

 この日は14匹を確認。そのうち住民からの情報も踏まえて確認した不妊手術済みの猫は9匹、未手術2匹、不明3匹だった。今月中にも再度の調査を行って情報を精査し、市が11月ごろに不妊手術を行う。野良猫の不妊化率など状況の変化を調べた後、住民向けの報告会を開く予定。

 

 親子で調査に参加した奄美高校2年の昌山亜紀さん(17)は「猫が好きなので、地域にどのくらい野良猫がいるのか知りたかった。手術をしていない猫もいて、子どもが増えてしまわないか心配」、母親の美紀子さん(47)は「家に閉じ込めるとストレスを感じるかもしれないけれど、できれば室内で飼って野良猫を減らしたほうがいい」と話した。

 

 ACNが奄美市名瀬の市街地で取り組む住民参加型の野良猫調査は大熊、有屋に続いて3カ所目。久野代表は「調査に参加することで猫の問題を身近に感じ、適正飼養の意識が向上することを実感している。住民の情報が一番大事なので、理解が広がるとうれしい」と話した。