サンゴ「良好な状態」 瀬戸内町・安脚場沖でリーフチェック

大島海峡で行われたリーフチェック=16日、瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖(興克樹さん撮影)

地元ダイビング事業者らで組織する瀬戸内町海を守る会(祝隆之会長)は16日、奄美大島南部の大島海峡内でサンゴ礁の健康度を調査するリーフチェックを行った。海底がサンゴで覆われている割合を示すサンゴ被度は、浅場の水深5メートル地点、深場の同10メートル地点ともに前年をやや下回ったものの、オニヒトデの食害や白化現象は確認されず、「サンゴ群集は良好な状態」と評価した。

 

調査地点は瀬戸内町加計呂麻島の安脚場沖約200メートルに広がる礁斜面。同会会員と専門家ら16人が参加し、水深5メートルと10メートル地点でそれぞれサンゴ被度と魚類、無脊椎動物の数などを潜水調査した。

 

サンゴ被度は、水深5メートル地点で66・3%と前年比1・8ポイント減。水深10メートル地点で55・7%と前年を3・7下回った。サンゴの新規加入は少ない状態が続いているものの、台風による破損や、夏季の高海水温による白化現象、オニヒトデの食害はみられなかった。

 

安脚場沖の調査は2001年に始まり21年連続。奄美大島南部の海域では01年から05年にかけてオニヒトデが大量発生し、食害によってサンゴは壊滅的なダメージを受けた。調査地点は02年にサンゴ保全海域に設定され、オニヒトデの駆除活動を展開してサンゴ群落を保護してきた。

 

守る会はダイビング船の停泊時にいかりを下ろさなくても済むように、係留ブイを設置してサンゴの破損を防いでいる。近年のボートシュノーケリングツアーの増加を受けて、今年はボート用の係留ブイも新設。海峡西側の同島実久沖でも11月に初めてリーフチェックを実施した。

 

祝会長は「サンゴは十分にきれいな状態が継続している。奄美大島が世界自然遺産になったことで、海でも観光客や業者が増えている。後世につなげるためにも、壊されるリスクを減らしたい。行政のバックアップもあればうれしい」と話した。

 

調査に参加した奄美海洋生物研究会の興克樹会長は「サンゴの大型群体が保全されており、優れた海中景観は観光資源として重要。21年間サンゴが壊滅することなく守られていることは、サンゴ礁保全の成功例と言える」と述べた。