シイラ狙いでにぎわう 回遊する群れと攻防展開 奄美市の名瀬港

9月下旬からシイラの群れが回遊し、釣り人たちとの熱いファイト(やり取り)が繰り広げられている奄美市の名瀬港

 ○…「ピーちばヒュー」。奄美では古くより、秋の訪れを告げるサシバが鳴く頃に、シイラがとれると言われている。奄美市の名瀬港では、9月下旬からシイラの群れが回遊し、釣り人たちとの熱いファイト(やり取り)が繰り広げられている。

 

 ○…シイラはスズキ目に属し、熱帯・温帯海域に分布。体長は最大で約2メートル、体重は40キロになるものも。体色は背部が青緑色、腹部が黄褐色で、体に斑点があり、興奮状態になると金色に輝く。釣り上げた瞬間、目まぐるしく色が変わることから「虹の魚」とも呼ばれる。

 

 ○…2日、同港に友人らと釣りに来ていた屋島康祐さん(13)は、1メートル超のシイラを2匹釣り上げた。身の丈に迫る大物と約20分間の攻防を制した屋島さんは「ルアーを新調して挑んだ。114・5センチは自己ベスト。あの引きの強さは忘れられない」と満足の笑み。

 

 ○…ヘミングウェイ「老人と海」の初版で訳された”dolphin”は、イルカではなくシイラだと、魚類生理学者の末広恭雄氏が指摘し、訂正されたのは有名な話。作中、シイラは「料理すれば最高だが、生は最低だ」と書かれているが、漁師いわく、秋は特に脂がのっているので刺身もおいしいという。ただ、シイラの体表(皮)には食中毒を引き起こす毒などがあり、適正な処理が必要。奄美の短い秋を旬の味とともに楽しみたいものだ。