世界遺産区域に違法わな 希少種保護へ監視強化 奄美大島

国立公園の特別保護地区で見つかった昆虫トラップ=16日、瀬戸内町(環境省提供)

盗掘・盗採防止に向けてパトロールする関係者ら=18日、奄美大島(環境省提供)

    世界自然遺産に登録された奄美大島の山中で19日までに、昆虫採集用のトラップ(わな)が見つかった。環境省によると、現場は自然公園法で全ての動植物の採取が禁止されている奄美群島国立公園の特別保護地区で、自然遺産の登録区域。同省は「希少種の盗掘盗採の防止は重要な課題の一つ。関係機関と連携して監視体制を強化する」としている。

 

 昆虫トラップは瀬戸内町の町有地で14日夜、同町の希少種保護パトロール員が発見。環境省と瀬戸内署が現地で確認した。トラップはストッキングなどにバナナを入れて木に巻き付けられており、国立公園の特別保護地区内で2個見つかった。町が回収して保管している。

 

 奄美大島では7月にも特別保護地区で昆虫トラップが見つかっているほか、不審者の目撃情報も寄せられている。同省と島内5市町村の職員らは今月18日夜、島内の林道で合同パトロールを行い、通行車両にチラシを配布して希少種の盗掘・盗採防止へ注意を呼び掛けた。今後も5市町村でパトロールを実施する。

 

 奄美群島国立公園管理事務所の後藤雅文離島希少種保全専門官は「コロナ禍でも山間部で多くのレンタカーが見られている。捕獲してはいけない希少種がいることを島内外の人に周知し、理解と協力をお願いしたい」と述べた。