“国内初確認のコウモリ” 奄美大島で見つかる 日本哺乳類学会で発表 鹿児島国際大・船越名誉教授

奄美大島で確認されたシナアブラコウモリ(船越公威氏提供)

 鹿児島国際大学の船越公威名誉教授らは、奄美大島で見つかった小型のコウモリが国内で初めて確認された種類であることを明らかにした。主に東南アジアに生息するシナアブラコウモリと特定し、8月にオンラインで開かれた日本哺乳類学会で発表した。

 

 シナアブラコウモリはラオスやベトナム、台湾などに分布。前腕の長さ約35ミリ、体重8グラム程度。頭胴長は個体によって差がある。

 

 本種は2018年、奄美市の学校で、帯広畜産大学の浅利裕伸氏と環境省の職員だった木元侑菜さんが教員からの情報を基に捕獲して調べ、島内で生息が確認されていない種類であることを明らかにしていたが、種は特定されていなかった。

 

 船越名誉教授らは2020年、奄美大島で別のコウモリの調査中に、島内3カ所で雄と雌の個体計3匹を捕獲し、形態などを調べた。発する音声や形態は北海道などに生息するクロオオアブラコウモリに似ていたが、頭部の骨や歯などの形状の特徴からシナアブラコウモリと確認した。

 

 今後は台湾の研究者と共同で遺伝子を調べ、論文をまとめる。

 

 船越名誉教授は奄美大島で2006年ごろにも、同島に生息している他のコウモリとは異なる特徴を持つ本種の音声を記録しており、「以前から住んでいたのではないか」とみている。「他の島々にも生息している可能性がある。どこまで分布が広がっているのかが今後の研究テーマだ」と話した。