新発見!イソギンチャク4種 色鮮やか宝石のよう 大島海峡など各地で かごしま水族館・藤井博士ら

イソギンチャクの新種4種。左下が大島海峡で見つかったエメラルドムシモドキギンチャク(Aは柳研介氏、B~Dは藤井琢磨氏撮影)

かごしま水族館(鹿児島市)と琉球大学の研究グループは13日、奄美大島近海など国内各地で新種のイソギンチャク4種が見つかったと発表した。ナンヨウムシモドキギンチャク属の仲間でいずれも色鮮やかな触手を持つのが特徴。宝石になぞらえて「ルビー」「サファイア」「エメラルド」「アメジスト」と冠した和名が付けられた。

 

かごしま水族館の藤井琢磨博士(理学)=元鹿児島大学国際島嶼(とうしょ)教育研究センター奄美分室特任助教=と、琉球大学の泉貴人研究員の論文が国際学術誌「Zookeys」で10日にオンライン公開された。

 

新種はルビームシモドキギンチャク、サファイアムシモドキギンチャク、エメラルドムシモドキギンチャク、アメジストムシモドキギンチャク。他に日本では図鑑だけに記録があった同属のナンヨウムシモドキギンチャクとミナミムシモドキギンチャクの2種の標本を国内で初めて採取し、正式に記録された。

 

研究グループによると、新種の大きさは5~20㌢程度。細長い体にそれぞれ赤、青、緑、紫の触手を持つ。奄美大島南部の大島海峡で2016年1月にエメラルドムシモドキギンチャクが見つかったほか、沖縄で2種、高知で1種を確認。同属で新種が見つかったのは約30年ぶりで、これまでの2種と合わせて計6種となった。

 

海外の図鑑などで色鮮やかな触手を持つイソギンチャクは知られていたが、すぐに砂の中に潜ってしまうため採集するのは難しく、解明されていなかった。藤井博士らは11年ごろから約10年間、各地の干潟や砂底などで調査を続け、4種それぞれ1個体ずつの標本を採集。DNA解析などの結果、新種と分かった。

 

奄美近海の調査で、新種のニゲミズチンアナゴや国内初記録のサンゴやクモヒトデなど、これまでも多くの発見をしてきた藤井博士。「奄美大島の内湾の多様性や価値を物語っている。人知れずさまざまな生き物がいて、自然の豊かさを支えていることを感じてもらえたらうれしい」と話した。