アオウミガメが産卵 奄美市笠利町佐仁

2020年06月25日

産卵するアオウミガメ=18日、奄美市笠利町(提供写真)

産卵するアオウミガメ=18日、奄美市笠利町(提供写真)

  奄美市笠利町の佐仁海岸で18日夜、アオウミガメの産卵があり、佐仁小学校の児童らが神秘的な産卵シーンを見守った。

 

 同校の柏本啓太教頭によると、午後7時半ごろに地域住民から産卵のため上陸したアオウミガメを発見したと連絡があり、住民らと同校の児童1人を交えての観察会となった。

 

 ウミガメは砂浜を移動しながら三つの穴を掘り、最後に掘った穴で産卵を始めた。ウミガメの息遣いに同調するように少し大きめのピンポン玉のような真っ白い卵が次々と産み落とされ、砂まみれの顔には、目から流れる涙のような筋が表れていた。

 

 観察者たちは、例えようのない神秘的な光景に全員が言葉を失ったという。産卵を終えたウミガメは、後ろ足で優しく卵に砂をかけ、砂浜をきれいにならして海に戻ったという。

 

 初めてアオウミガメの産卵を見た、佐仁小学校4年の安住菜々美さん(9)は「卵を守るために三つも穴を掘ってすごいと思った。元気なウミガメの赤ちゃんが生まれるといいな」と話していた。