アカハラダカ、渡りの季節―奄美大島

2019年09月27日

秋の訪れを告げるアカハラダカ(常田守さん撮影)=26日、奄美市名瀬

秋の訪れを告げるアカハラダカ(常田守さん撮影)=26日、奄美市名瀬

 秋の訪れを告げるアカハラダカの渡りが奄美大島でピークを迎えている。26日朝、数十羽の群れが上昇気流に乗って旋回しながら舞い上がる「タカ柱」を形成し、南へ飛び立つ姿が確認された。

 

 アカハラダカは朝鮮半島や中国の東北部で繁殖し、9月から10月上旬にかけて東南アジアに渡って越冬する小型のタカ。成鳥は全長約30センチ。和名は首付近から腹部にかけて赤色がかっていることに由来する。翼の先端が黒いのも特徴。旅の途中、休憩や食事のために奄美へ立ち寄る。

 

 奄美市名瀬の崎原小中学校(長﨑克則校長)はこの日、奄美自然環境研究会の常田守会長を講師に同市クリーンセンター付近の高台で恒例のアカハラダカ観察会を開いた。

 

旋回するアカハラダカの群れ=26日、奄美市名瀬

旋回するアカハラダカの群れ=26日、奄美市名瀬

 児童8人と引率教諭や保護者らが参加。午前9時前から1時間ほどで約200羽を確認した。70羽ほどの群れのタカ柱を発見すると、子どもたちは歓声を上げ、夢中で双眼鏡をのぞき込んでいた。

 

 5年の久保花音さん(10)は「双眼鏡で白と黒が見えた。群れで飛んでいるのがすごくきれいだった」と話した。