アメリカハマグルマを根から抜き取り 外来種防除の重要性体験 奄美こども環境調査隊2日目

2018年07月26日

緊急対策外来種アメリカハマグルマの防除活動に取り組む奄美こども環境調査隊の隊員ら=25日、奄美市名瀬の大浜海浜公園

緊急対策外来種アメリカハマグルマの防除活動に取り組む奄美こども環境調査隊の隊員ら=25日、奄美市名瀬の大浜海浜公園

 奄美市内の小中学生6人で結成した奄美こども環境調査隊(奄美市教育委員会、南海日日新聞社主催)の現地調査2日目は25日、外来種の問題などをテーマに、フィールドワークを行った。希少な動植物が生息する奄美大島で生態系を脅かす外来種の駆除活動を体験し、防除の重要性について考えた。

 

 隊員たちは、市立奄美博物館の平城達哉さんの案内で琉球列島最高峰の湯湾岳(694・4メートル)を訪れ、奄美大島固有の植物などを観察。その後、環境省奄美野生生物保護センターのアクティブレンジャーの指導の下、同市名瀬の大浜海浜公園で外来種の駆除作業に取り組んだ。

 

 駆除したのはキク科の多年草植物アメリカハマグルマ。生物多様性の保全上重要な地域で在来植物への影響が懸念され、特に防除の緊急性が高いとして「緊急対策外来種」に指定されている。再生能力が高く、繁殖のスピードも早いため、隊員たちは根から丁寧に抜き取った。

 

 隊員の孫田孔明君(伊津部小6年)は「いろんな植物の中に交ざっていて、アメリカハマグルマを見分けるのが難しかった。みんなで協力して防除したらいつかなくなると思う」と話した。

 

 調査3日目は、野生化したネコの問題などについて学習する。