イノシシ食害率16・1%/奄美大島のウミガメ産卵巣

2014年10月31日

ウミガメ卵を捕食するリュウキュウイノシシ(奄美海洋生物研究会提供)

ウミガメ卵を捕食するリュウキュウイノシシ(奄美海洋生物研究会提供)

 奄美海洋生物研究会(興克樹会長)は30日、奄美大島での2014年度ウミガメ上陸と産卵回数、リュウキュウイノシシによるウミガメ産卵巣食害状況を公表した。上陸回数は1046回(前年度1702回)で産卵回数は715回(同1029回)。イノシシの食害を受けた産卵巣数は115巣で食害率は16・1%(1・9増)。同会は「イノシシが砂浜に下りやすいように環境が変化しているほか、台風や豪雨で卵が露出し、見つかりやすくなっているのではないか」と懸念。関係機関とも連携して今後の対応を協議する。
 ウミガメ類は数年間隔で産卵するとされており、増減把握には長期的なモニタリングが必要。同会では来年の上陸・産卵状況を注視していく。