夜間の運転に注意を クロウサギ事故防止呼び掛け 奄美大島

2019年08月14日

アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛けた街頭キャンペーン=13日、奄美市住用町

アマミノクロウサギの交通事故防止を呼び掛けた街頭キャンペーン=13日、奄美市住用町

 国の特別天然記念物アマミノクロウサギの交通事故防止キャンペーンが13日、奄美市住用町のマングローブパークであった。環境省奄美群島国立公園管理事務所の職員らがチラシを配布し、観光客らに安全運転を呼び掛けた。

 

 キャンペーンは毎年、繁殖期を迎えてクロウサギの活動が活発になる秋ごろに、同省が生息地の奄美大島と徳之島で実施。今年のキャンペーン期間は観光客が増加する夏期を含めた8月1日~9月30日。公共、観光施設のポスター掲示や街頭キャンペーンなどを展開する。

 

 同日の街頭キャンペーンにはクロウサギをモチーフにした奄美市の公式キャラクター「コクトくん」も応援に駆け付けた。同省の職員らはチラシを手渡して、夜間の運転に注意を呼び掛けたほか、希少な動植物の違法採集防止も訴えた。

 

 同省によると、奄美大島と徳之島で確認されたクロウサギの交通事故件数は2018年が過去最多の40件と増加傾向が続いている。今年(7月末現在)は両島計17件と前年同期とほぼ同数に上っている。

 

 奄美群島国立公園管理事務所の千葉康人世界自然遺産調整専門官は「クロウサギだけでなく、他の野生生物のロードキルも発生している。夜間はゆっくり走行してほしい」と注意を呼び掛けた。

 

 街頭キャンペーンは18日のあまぎ祭り(天城町)、25日のひらとみ祭り(大和村)の各会場と、9月14日に奄美空港でそれぞれ行う。