奄美、沖縄の染色ユニット作品展 鹿児島市黎明館

11日から始まった染色ユニット「KITTANAI」の作品展と染色家の金井さん(右)、橘さん=鹿児島市

奄美大島と沖縄の染色家2人による染色ユニット「KITTANAI」の作品展「Kagoshima Limited Exhibition」が11日から、鹿児島市の県歴史・美術センター黎明館第2特別展示室で始まった。かつて交易などのため奄美の人々が使用していた丸木舟や、チョウをモチーフとした色鮮やかな染め物などを配置した空間を一つの作品として展示している。19日まで。

 

KITTANAIは本場奄美大島紬の泥染めを始めとする天然染色を行う金井工芸の金井志人さん(42)=龍郷町=、植物染色ブランド「kitta」を主宰する橘田優子さん(47)=沖縄県大宜味村=で今年結成した。自然に宿る美を表現した作品を制作しており、ユニットによる作品展は6月に続き2回目。

 

今回の作品名は奄美や沖縄の方言でチョウを意味する言葉をつなげた「ハベルハベラ」。シャリンバイ、フクギ、アカネ、泥で赤や黄、黒などに染めた布生地を三角形に加工し、風に乗って海を渡るチョウを表現した。

 

床には黎明館が所蔵する船大工だった故・坪山豊氏制作の丸木舟と奄美市名瀬根瀬部で作られた追い込み網を配置。過去の民俗文化資料と現代の染色文化を融合させた空間作品を創出している。

 

金井さんは「文化的背景や伝統工芸としての染色技術、民俗資料などさまざまな角度から作品を楽しんでほしい」、橘田さんは「作品の素材は木や植物、石など全て自然の物。人の手が加わることで変化した作品の姿を通して、人間と自然の関係性を感じてほしい」と話した。

黎明館の会館時間は午前9時から午後6時(入館は午後5時半)。作品展は入場無料。13日は休館。