ノロ祭祀装束など展示=加計呂麻島展示・体験交流館

2018年05月02日

芸能・文化

徐々に展示内容を充実させている加計呂麻島展示・体験交流館=28日、瀬戸内町諸鈍

徐々に展示内容を充実させている加計呂麻島展示・体験交流館=28日、瀬戸内町諸鈍

 瀬戸内町諸鈍の加計呂麻島展示・体験交流館は昨年度から展示室のリニューアルを進めている。4月までに民俗をテーマにノロの祭祀(さいし)装束や民具を展示したほか、島内の伝統芸能を鑑賞できるモニターを設置。今後も展示内容を充実させる予定で、同館スタッフは「以前と比較して見ていただく内容が増えてきている。ぜひ来館ください」と呼び掛けている。

 

 同館は、島の歴史や伝統文化を活用した交流や情報発信拠点として2015年4月にオープンした。特産品販売や各種公演開催もあり、利用者数は15年度8918人、16年度9557人、17年度1万476人と増えている。

 

 町商工観光課によると、リニューアルは奄美の世界自然遺産登録を見据え、施設の効果的な活用方法を考えるあり方検討委員会の提言に基づく。県大島支庁の地域振興推進事業(同館見直し事業)を活用し、17年度は820万円を投入した。

 

 見直しのコンセプトとして、奄美大島北部から自然を満喫しながら南下して来た観光客を想定し、同館で島の民俗を学べる内容とした。

 

 展示物のうち家庭用品はティル(背負い籠)やイモの収穫に使われたフィラなど。沖縄産のつぼは200個余り集まり、展示室内を囲むように配置した。

 

 ノロの祭祀装束は芭蕉布で仕立てられた神衣(かみぎん)や装身具を展示した。

 地元諸鈍の国指定重要無形民俗文化財「諸鈍シバヤ」関係は紙面(カビディラ)や踊り手を表現した人形、演目解説など充実した内容。モニターでは諸鈍シバヤのほか、実久棒踊り、西阿室テンテン踊り、勝能トラ踊りを鑑賞できる。

 

 18年度はシアタールームで流す映像制作やカフェスペースの設置などを予定している。

 入館料無料、年中無休。営業時間は午前9時~午後5時。電話0997(76)0676。