世界自然遺産の出前授業 徳之島町・花徳小

世界遺産についてクイズを出題する中澤さん=14日、花徳小

 徳之島町立花徳小学校(石川雅実校長、児童40人)で14日、環境省徳之島管理官事務所自然保護官補佐の中澤孝さん(41)を講師に招いた出前授業があった。中澤さんは映像資

アマミノクロウサギやトクノシマトゲネズミの剥製に触れる児童たち=14日、花徳小

料を交え、今夏、奄美大島や徳之島の登録が見込まれる世界自然遺産について伝えたほか、児童らはアマミノクロウサギやトクノシマトゲネズミの剥製に触れて徳之島の自然の価値を学んだ。

 

 授業は徳之島町が進める「徳之島環境教育推進事業」の一環。町内の4小学校で11月までに約26時間の授業を予定している。同小では総合的な学習の時間を利用して3~4年生の児童14人が受講した。

 

 中澤さんは▽世界遺産とは▽徳之島のすごいところは▽今後の課題│と3部構成で授業を展開。徳之島は亜熱帯で雨が多く、地質もさまざまなことから多くの生物の宝庫であることや、オビトカゲモドキやトクノシマトゲネズミなど世界中で徳之島にしか生息しない生物がいることなどを紹介した。

 

 さらに、密猟目的の昆虫トラップが仕掛けられていたり、アマミノクロウサギが車にはねられたりするなど島内で希少な動植物が人の手で脅かされていることも紹介。一方で不法投棄されたごみの回収や外来植物の駆除など環境保護の活動も行われていることを伝えた上で、「徳之島にもさまざまな問題がある。環境を守るため自分に何ができるかみんなも考えて」とまとめた。

 

 受講した南郷豪龍君(4年)は「世界では13分に1種の生物が絶滅していることを聞いて、世界自然遺産は必要だと思った」と授業を振り返り、剥製については「クロウサギは思ったよりフワフワ。トゲネズミの毛は硬くてチクチクしていた」と感想を述べた。

 

 中澤さんは「自然を守る意識を持つためにまずは知ること、好きになることが大切。子どもたちの素直な反応はうれしい」と笑顔を見せ、「環境保護には住民が一丸となって島を守るという意識が不可欠。自然遺産登録を控えたこの重要なタイミングで機運醸成につなげたい」と話した。