児童が子ガメ放流、歌で見送り 屋仁小学校

子ガメを海に放す児童ら=1日、奄美市笠利町屋仁

   奄美市笠利町の屋仁小学校(神田哲郎校長、児童19人)は1日、校内のふか場でふ化したアオウミガメの子ガメを近くの海に放流した。30日夜までに59匹の誕生を確認し、近隣住民らとともに別れの歌で旅立ちを見送った。

 

 同校は2012年から奄美市教育委員会の許可を得て校内にウミガメのふ化場を設置し、産卵数やふ化の数を記録している。今年は5月22日にアオウミガメ119個、6月9日にアカウミガメ118個、7月5日に同116個の卵を確認し保護。児童たちが気温や砂の温度、湿度を観測しながら世話をしてきた。

 

 正午の放流会には同校の児童と家族、教諭のほか、市内外から約100人の親子連れが詰め掛けた。参加者が子ガメをそっと海に放つと、屋仁小の児童らが島唄「いきゅんにゃかな節」に合わせて「親なてもどて来よ(親ガメになって戻っておいで)」などと歌い、子ガメの成長を願った。

 

 鹿児島県はウミガメの上陸頭数が全国で最も多く、1988年に県ウミガメ保護条例を制定して捕獲や卵の採取を原則禁止している。屋仁海岸は砂浜の減少などでふ化に支障があるとして、市のウミガメ保護監視員の指導の下で卵の移動や放流事業を実施している。

 屋仁小6年生の中山芽依さん(12)は「今回はふ化した数が少なかったけど、去年は産卵がなかったので子ガメを見ることができてうれしい。他の卵も元気に生まれてきてほしい」と話した。