前田堅龍さん(奄高3年)が最優秀賞 県大会制覇、九州出場へ 高校生ものづくりコン

高校生ものづくりコンテスト県大会で最優秀賞に輝いた奄美高校3年、工業技術研究部の前田さん=25日、奄美市名瀬の同校

 第20回高校生ものづくりコンテスト鹿児島県大会(県高等学校長協会工業部会など主催)が11、12の両日、鹿児島市の鹿児島工業高校であり、奄美高校機械電気科3年、工業技術研究部の前田堅龍さん(18)が電子回路組立部門で最優秀賞に輝いた。競技に含まれるプログラミングを授業で学べず、入院で練習時間も足りない逆境の中、持ち前の冷静さと丁寧さで九州大会の出場権をつかみ取った。

 

 大会は、製造業界の技能向上や若手育成などが目的。自動車整備や電気工事、木工、溶接など産業関連9部門あり、実業系各校の個人・団体対抗で技能を競った。奄美高校は工技研部から電子回路組立に2人、溶接に1人が出場した。

 

 電子回路組立は、当日示される課題に従い①設計図を書いて電子回路基板を製作する②プログラムを作成して周辺機器を動かす│という競技。前田さんは落ち着いてミスを最小限に抑えながら、制限時間内に9割の課題をクリアした。

 

 手早く進めるライバルたちを終盤に追い上げ、暫定トップを僅差で逆転。電子回路の要となる基板の精密さが勝敗を分けた。「緊張しつつ自信もあった。基板製作に時間をかけ過ぎたが、結果につながって良かった」(前田さん)。

 

 昨年6月に工技研部入り、今大会が初出場だった。同校機械電気科にはプログラミングを学ぶ授業がなく、放課後や土日に猛特訓。今年4月ごろには体調を崩して1カ月近く入院し、満足に練習を積めない状況で大会本番を迎えていた。

 

 逆境に打ち勝つ奮闘ぶりに、同じ電子回路組立に出場した2年、持永愛輝部長(16)は「どんな状況でも冷静に考え、丁寧に作業する姿勢がすごい」と称賛。溶接で5位に入った2年、田畑昴さん(16)も「来年こそは最優秀賞を取りたい」と刺激を受けた。

 

 九州大会は7月3、4両日、福岡県で開催予定。「不利な状況で臨んだ県大会だったが、本番に強くて驚いた。強敵揃いの九州大会でも実力を出し切ってくれると期待している」と横山彰二顧問(46)。前田さんは「できるだけ良い成績を残したい」と語った。