徳之島への理解深める 専門家12人招き意見交換 研究、調査方針掘り下げる 徳之島高校

海の汚染問題について意見を交わす益子さん(右)と高校生の研究グループ=9月30日、徳之島高校

 【徳之島総局】県立徳之島高校(玉利博文校長、生徒248人)の2年生92人が参加する「ソクラテスミーティング」が,9月30日、同校であった。島内で自然、観光など各分野に従事する専門家12人を招待。生徒ら自身で決定した研究テーマについて専門家たちと意見を交わし、今後の調査方針について掘り下げた。

 

 同ミーティングは①徳之島についての理解を深める②テーマに対して適切な調査を設定し探究活動の方向性を定める③島内で働く専門家たちと交流して自身の特性や進路への意識を高める―ことなどが目的。今年で3回目の開催で、研究の成果は年明けに予定している発表会で発表する。

 

 招いた専門家は「自然」「観光」「農業」「文化」「情報」「医療」「教育」の各分野に従事する島内の行政職員や認定エコツアーガイド、地域おこし協力隊員など。赤土やマイクロプラスチックなどによる海の汚染問題をテーマに取り上げたグループは、天城町商工水産観光課の益子正和さん(64)と意見交換を行った。

 

 益子さんは赤土流出の問題について「土留めをしていない畑が多いことが主な原因。赤土と一緒に農薬や除草剤も流出している。徳之島は農業のために海を犠牲にしている」と警鐘を鳴らし、「沖縄ではゲットウを畑の回りに植えて土の流出を抑える試みも行われている。自分の家の畑で試してみるのもよいかも」と助言した。

 

 生徒からは「身近な海にマイクロプラスチックがどれほど存在するのか調査する方法を知りたい」「雨の前後で赤土の堆積がどれくらい変化するのか調べてみては」などの質問やアイデアが出された。

 

 益子さんとミーティングした保航聖さんは「釣りと魚が好きなので海の問題を取り上げたが、益子さんの話を聞いて島の経済と複雑に絡んでいることが分かった。高校生にどれほどの調査ができるか不安もあるが、今後どんな調査をするかグループで話し合って決めたい」と話した。