トウギョ10匹を寄贈 知名町・ファングル塾

2021年06月23日

子ども・教育

寄贈されたトウギョ

 【沖永良部総局】知名町で地域おこしに取り組むNPOファングル塾(朝戸武勝代表)は18日、同町の上城小学校(松山淳校長、児童17人)にトウギョ(和名・タイワンキンギョ)10匹を寄贈した。朝戸代表(76)は「トウギョは昔、この島のどこにでもいたが、今は自然界では絶滅したといわれている。島の遺産として長く飼育していただけたら」と話した。

 

 トウギョは環境省のレッドリストで絶滅危惧IA類に指定されている。ファングル塾は2013年からトウギョの保全、増殖を

ファングル塾の大野塾長(手前右)からトウギョの寄贈を受ける児童=18日、知名町の上城小(同校提供)

図るプロジェクトを開始。必要とする学校などに贈り、教育に役立てている。トウギョの保全・増殖活動は、17年、豊かな自然や文化を守り伝えようとする取り組みを評価した日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」にも登録された。

 

 この日は同団体の活動母体「ファングル塾」の大野徳起塾長と朝戸代表が同校を訪問。大野塾長から児童代表にトウギョが手渡された。子どもたちは初めて見る魚に興味津々。「どうして卵を産むの」などと次々と質問していた。

 

 6年の森琉晴君(11)は「トウギョは泡をつくってその中に産卵し、雄が卵を守ると聞いてすごいと思った。今は繁殖期でいつもの色と違うそうなので、また色が変わるのを見てみたい」と話した。