古仁屋高校「紫雲寮」を開設 瀬戸内町

2019年04月09日

子ども・教育

全国各地から集まった古仁屋高校の2019年度留学生=8日、瀬戸内町清水の「紫雲寮」

全国各地から集まった古仁屋高校の2019年度留学生=8日、瀬戸内町清水の「紫雲寮」

 県立古仁屋高校(重吉和久校長)の「紫雲(しうん)寮」に8日、6人の留学生が入寮した。この日は入寮に当たっての説明会があり、下宿を利用する留学生、保護者らを含めて約30人が参加。留学生は3年間共に過ごす仲間と交流を深め、新天地での高校生活への期待に胸を膨らませた。9日は同校入学式に臨む。

 

 本年度の留学生は関東から3人、関西から4人、県本土から1人の計8人(男子6、女子2)が入学した。女子は下宿を利用する。

 

 同校は2018年6月、全国から留学生を募集するため、本土で開催された「地域みらい留学フェスタ2018」に参加。複数の生徒から入学希望があり、町が寮の準備に向け動きだした。紫雲寮は、近年利用されていなかった単身向け県職員寮の無償貸与を受けて改装し、今年3月に完成した。

 

 寮には古仁屋高校コーディネーターとして、地域おこし協力隊2人を配置した。2人は今後、寮を拠点に高校活性化に向けた活動を展開する。夜間は寮監2人が交代で常駐する。

 

 説明会では消防職員が火災予防を呼び掛けたほか、町教育委員会職員が共同生活への心構えなどを説明。後半は地場産物を使った手作り菓子などを食べながら交流した。

 

 姶良市から入寮した下笠弘喜さん(15)は「釣りが好きで、自然が多いところで暮らしたいと思って留学を希望した。高校3年間で新しいことをたくさん学びたい」と笑顔。母・令子さん(45)は「遠く離れて寂しくなるが、本人の頑張る気持ちを信じたい。地域の皆さまにも愛されるような子になってほしい」と思いを語った。