松浦高とリモート交流 研究テーマで意見交換 大島北高校

2020年12月10日

子ども・教育

長崎県の高校生とテレビ会議システムで意見を交わす生徒ら=9日、奄美市笠利町の大島北高校

長崎県の高校生とテレビ会議システムで意見を交わす生徒ら=9日、奄美市笠利町の大島北高校

  奄美市笠利町の県立大島北高校(下高原涼子校長、生徒134人)は9日、テレビ会議システムを活用して長崎県の松浦高校とリモート交流会を開いた。授業の一環で地域探求活動を行っている北高の2年生7人と松浦高の6人が画面越しに意見交換。観光振興や特産品のアピールなどそれぞれの研究テーマについて活動報告し、改善策や解決策を探った。

 

 北高の2年生45人は総合的な探求の時間「アマンDay」内で班ごとに地域課題を設定し、課題解決に向けて年間を通して活動している。松浦高は文科省の2020年度「地域との協働による高等学校教育改革推進業(地域魅力化型)」の研究指定校で、地域探究活動の先進校。9日は各班の代表者がリモート交流会に臨んだ。

 

 生徒たちの研究テーマは松浦高が▽地元特産のトラフグの知名度アップ▽町に新しい店を増やすには▽キャンプ場の活用│など。北高が▽若者が本場奄美大島紬に親しむには▽観光客と地元住民が協力して自然を守る方法▽奄美の地域医療の課題│など。

 

 北高の生徒が「大島紬を制服に取り入れたいが耐久性などで工夫が必要になる」と相談すると、松浦高側から「スカートやズボンではなく、リボンやネクタイなどの小物として取り入れたらどうか」などの提案があった。

 

 松浦高の「特産のフグの新ブランド化や既存のブランド活用がうまくいっていない」という相談に対しては、北高の生徒が「修学旅行で奄美のクロマグロ養殖場の見学ツアーに参加し、詳しく知ることができた。ツアー展開はどうか」「家族や友人に呼び掛けて協力してくれる大人を探し、企画の進め方について助言をもらっては」などと意見を述べていた。

 

 交流会には両校の活動に助言を行っている長崎大学教育学部の井手弘人准教授と学生2人も参加し、高校生たちへアドバイスした。

 

 北高情報処理科2年生の中山南希さん(17)は「調べた結果が予想と違ってまとめ方に悩んでいたが、松浦高の生徒たちも同じように悩んでいると知って気持ちが楽になった。たくさん助言をもらったので研究につなげていきたい」と話した。両校は今後も交流会を開催するという。