鹿国大生ら大和村活性化策を提言

2020年02月08日

子ども・教育

伊集院村長ら行政関係者と意見交換する鹿児島国際大の学生=7日、大和村

伊集院村長ら行政関係者と意見交換する鹿児島国際大の学生=7日、大和村

 「大学生は春や夏に長い休みがある。宿泊施設付きのリゾートバイトがあれば若者が集まる」「地元の人が集落を案内する制度ができれば、観光客と地域住民が触れ合える」「景観を楽しむため、ヘリコプター観光もいいのでは」─。

 

 大和村でフィールドワークを行っていた鹿児島国際大学(鹿児島市)の学生は7日、同村防災センターで伊集院幼村長ら行政関係者と意見交換会を開いた。学生たちは地域住民への聞き取りや集落散策などを通して考えた村活性化の取り組みを提言した。

 

 大和村と同大は2014年、保健・福祉や教育・文化、人材育成など幅広い分野で相互に協力する連携協定を結んだ。同大は15年度から毎年度、同村でフィールドワークを実施している。

 

 今回は社会福祉学科の2、3年生16人と引率教員1人が参加した。4日から3泊4日の日程で、村内の高齢者福祉施設での実習や同村の地域支えあい活動の見学、集落訪問などを行った。

 

 学生らは、SNS(会員制交流サイト)を利用した情報発信についても考察。「自然景観は、アニメ映画の世界観を表現する素材としても活用できる」といったアイデアも発表した。

 

 初めて奄美大島を訪れた2年の和田佑亜さん(20)は「『地域の特性』という言葉を講義などで耳にするが、これまで実感したことはなかった。大和村で住民が集落のことを語るのを聞き、各集落の特性が確かにあると思えた」。奄美市名瀬出身で2年の平聖士郎さん(20)は「名瀬と比べて大和村は地域のつながりが強いと感じた。将来は行政職員として島に貢献したいので勉強になった」と話した。