奄振予算207億円を要求 来年度政府予算へ、非公共20%増

 国土交通省は26日、2022年度予算案の奄美群島振興開発関係概算要求額(同省一括計上分)を発表した。公共、非公共(ソフト)を合わせた総額は21年度当初比6%増の207億400万円。地元自治体の裁量で使える奄美群島振興交付金は20%増の28億5500万円を計上し、新型コロナウイルスの収束を見据え、観光客の回復と世界自然遺産登録を契機とした観光振興を目指す誘客・周遊促進事業などを盛り込んだ。

 

 公共事業の要求額は21年度当初比4%増の178億4000万円。事業別では空港整備が同57%増となり、奄美空港と徳之島空港のRESA(滑走路端安全区域)の整備を継続。港湾では、名瀬港と和泊港の防波堤整備など継続する。

 

 治山では喜界町、瀬戸内町、知名町で集落・農地の風潮害防止のために県が実施する防潮工事や植栽などの事業費を計上した。

 

 農林水産基盤整備では、沖永良部島と徳之島を中心に用排水路整備の要望額を盛り込んだ。水産関係では、瀬戸内町古仁屋漁港の防波堤や岸壁を整備し、施設の機能強化を目指す。

 

 社会資本総合整備(交付金)では、自治体が管理する道路や港湾等の整備、防災、安全対策に関する要望額を計上した。

 

 非公共の奄振交付金では、世界自然遺産登録を契機とした誘客プロモーションを展開し、コロナ後の交流拡大を図るとともに、群島内の周遊促進支援も計画。農林水産物の販路・生産拡大のため戦略産品の輸送費も支援する。

 

 群島住民の県内路線に対する航路・航空路運賃軽減事業は継続し、旅行者には群島間路線の運賃割引を支援。閑散期の観光交流事業喚起や沖縄との連携交流促進にも力点を置く。

 

 このほか、農業創出緊急支援事業では、台風対策の平張ハウス整備や農業機械導入の支援を盛り込んだ。

 

 各省庁の要求を踏まえた22年度政府予算案は、年末に発表される予定。国交省国土政策局は「今後の予算折衝を経て予算が決まるが、地元からの声を積み上げて反映させた要求内容となった」としている。