希少種保護へ夜間パトロール 盗掘・盗採防止で監視強化 国立公園に無許可わな 奄美大島

盗掘・盗採防止に向けてパトロールを行う関係者ら=14日、奄美市住用町(環境省提供)

 世界自然遺産に登録された奄美大島で14日夜、希少な動植物の盗掘・盗採防止に向けた関係機関による合同パトロールがあった。島内では8月、動植物の捕獲や採取が禁止されている世界遺産区域で昆虫採集用のトラップ(わな)が見つかっており、環境省奄美群島国立公園管理事務所は「生物多様性保全のため、監視体制の強化を図る」としている。

 

 パトロールは希少なクワガタなどの活動が活発になるシーズンに合わせて、環境省と島内5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会が主催。同省と奄美市、奄美署などから7人が参加し、奄美市住用町の山間部で2班に分かれて巡視した。

 

 パトロールでは、自然公園法で工作物の設置に許可が必要な奄美群島国立公園の第2種特別地域の市有地で、設置から時間が経過しているとみられる無許可の昆虫トラップ2個が見つかり、回収した。

 

 島内では8月、同法で全ての動植物の捕獲や採取が禁止されている国立公園の特別保護地区で、世界遺産区域となっている瀬戸内町の町有地でも昆虫トラップが見つかっている。

 

 環境省奄美群島国立公園管理事務所の後藤雅文離島希少種保全専門官は「生物多様性の保全のために、希少種の盗掘、盗採防止は重要な課題の一つ。(法令で)捕獲してはいけない希少種がいることなど、生き物の採集にはルールがあることを知ってもらいたい」と話した。

 

 パトロールは10月ごろまで島内各地で実施する予定。

国立公園内で見つかった昆虫トラップ(環境省提供)