昆虫わな伊仙で確認 現地視察で発見 徳之島・希少野生生物保護対策協

クロウサギの輪禍が多発している道路を視察する協議会メンバー=9日、徳之島町内の県道

 【徳之島総局】奄美群島希少野生生物保護対策協議会(会長・宮澤泰子県自然保護課長)の徳之島地区の会合が9日、天城町役場であった。環境省、県、島内3町などの関係機関から計24人が出席。8日の奄美大島地区の会合でも報告があった昆虫採集用トラップなどの問題について意見交換したほか、今後の対策のために合同パトロールを兼ねて現地を視察した。

 

 トラップは果物を入れたネットを木につるして昆虫をおびき寄せるタイプが多い。徳之島の自然保護団体NPO法人徳之島虹の会によると、梅雨明け以降に昆虫採取目的の来島者が増え、徳之島町や天城町と比べ国立公園の面積が少ない伊仙町に多く設置されている。5日に同町内を調査したところ、町道などで40個のトラップを発見したという。

 

 トラップの設置場所は法規制がない国立公園区域外が多く、採集禁止されていない昆虫を捕まえる目的の場合もあることから、現時点では撤去を求めることは困難だという。パトロールを実施している虹の会理事の美延治郷さんは「トラップ設置自体を許可制にするなど規制の強化が必要」と指摘した。

 

 環境省はアマミノクロウサギのロードキルが多発している県道松原轟木線、県道花徳浅間線の調査について報告。現時点ではドライバーに注意を求める看板を設置するなどの対応を取っているが、「多発道路でロードキルは減少していない」とし、「クロウサギなどの希少動物の侵入を防ぐフェンス設置などを積極的に検討する必要がある」と提言した。

 

 現地視察では県希少野生動植物保護推進員の池村茂さんらが案内を務め、ロードキル多発地点のほか、着生ランなど希少な野生動植物や外来植物の生息状況などを確認。関係機関で情報共有を図った。