村営バス本格運行開始 観光面での効果に期待も 大和村

10月から本格運行を開始した大和村の村営バス(資料写真)

   大和村が実証実験運行していた同村│奄美市名瀬間の村営バスが1日から、本格運行に移行した。区間や便数、停留所などの変更はないが、1カ月定期券は新料金となる。村企画観光課は「実証実験運行を経て安定的な公共交通体系が確保でき、村民生活の利便性向上が図れたことは大きい。観光面でも今後、効果が期待できる」としている。

 

 同村の路線バスをめぐっては、民間事業者が運転手の確保が困難になったとして、2019年4月5日の運行を最後に路線撤退した。村は村民の生活に欠かせない交通手段を維持するため、代替バスの運行を大島タクシー(奄美市)に委託。同年7月から有料運行データの収集などを目的に実験運行を開始した。同課によると、20年度の乗車人数は2万3159人(月平均1930人)だった。

 

 実証実験は、運賃が徴収できる乗り合いバスの許可を一時的に受けて実施。大島タクシーが9月30日までに一般乗合旅客自動車運送事業(バス路線の定期運行)許可を取得したのに伴い、本格運行へ移行した。

 

 村営バスの運行に関しては、村や県、国の行政関係者、バス事業者、警察など委員17人で構成する村地域公共交通会議(会長・泉有智副村長)が全5回の会合を開いて地域の実情に応じた運輸サービスの在り方などを協議した。

 

 運行するバスは乗客28人乗りマイクロバス。車両2台体制で村内と名瀬を平日5往復、土日祝日3往復する。1カ月定期券の発着地別新料金は▽国直~大和浜2万1000円▽大棚~大金久3万円▽戸円~今里3万6000円。村民と出身者に対しては旧料金との差額分を村が助成するほか、高校生は従来通り全額助成する。

 

 同課の担当者は、世界自然遺産登録効果で今後増加が予想される観光客の利用も視野に「住民との触れ合いを求める観光ニーズに対応する上で、バスの活用も考えていきたい。住民とむんばなし(世間話)をしながら村内を巡る新たな観光スタイルの確立などを検討していく」と話した。