キャリアアップ事業創設 奄美市

2018年07月23日

政治・行政

 事業所の慢性的な人材不足解消や事業拡大の一助にしてもらおうと奄美市は本年度、従業員が島外で取得した免許・資格の経費を一部助成する「キャリアアップ(人材育成)助成事業」を創設した。4月から9月までの間に取得した人を対象に、10月1日から一次募集をスタートさせる。担当課は活用を呼び掛けている。

 

 2017年8月に初開催された市中小企業振興会議で、出席者から出た人材不足の声を受けたもの。背景には免許や資格試験の多くが本土での受験・受講に限られるため、多額の旅費や日数を要する離島ならではの不利性がある。

 

 会議は建築や酒造、観光など15の業界団体が参加。来島客が増加する中、バス運転手の確保など観光ニーズへの対応に苦慮する現状も浮き彫りになった。

 

 助成対象は市内に住所を有する事業所。島内で取得できない免許や資格の受験料(受講料)と旅費について、経費の3分の2以内(1人20万円上限)を助成する。1事業所5件まで。

 

 対象資格は建設、土木、運輸、福祉、観光の5分野39種を設定した。第二種運転免許や介護福祉士、理学療法士、国内旅行業務取り扱い管理者など。

 

 受付期間は▽10月1~12日(4~9月に取得した場合)▽19年3月18~29日(今年10月~来年3月に取得した場合)―の計2回。申請書等は市ホームページからダウンロードできる。

 

 予算は100万円を計上した。市商水情報課は「需要を正確に把握するため2回に分けて募集する。その他の資格についても事業所の必要性を考慮して検討する」と話した。

 問い合わせは電話0997(52)1111内線1425奄美市商水情報課情報政策係へ。