両陛下16日沖永良部訪問/与論島は17日

2017年11月15日

政治・行政

道路沿いにテッポウユリのプランターを設置する人々=13日、和泊町

道路沿いにテッポウユリのプランターを設置する人々=13日、和泊町

 

 天皇、皇后両陛下は16日に沖永良部島、翌17日に与論島を訪問される。両島では空港や役場庁舎などに「奉迎」の横断幕が掲げられ、幹線道路沿いの清掃、花プランターの設置など、島を挙げた歓迎準備が進む。警備に当たる警察官も県内外からすでに島に大勢入るなど、両陛下の初訪問に向け、地元での態勢が整いつつある。

 沖永良部島では16~18日の3日間に、多い道路で3往復計6回、両陛下の乗られる車両が通る。そのため特産のテッポウユリなどの花を植えたプランターを沿道などに数多く配置した。
 13日、和泊町の沖永良部花き専門農協前で、プランターの設置作業をしていた同農協の大福勇指導監は「今はつぼみだが、両陛下が来島されるころには花が咲く予定。テッポウユリと、沖永良部のいいPRにもなるね」と額の汗をぬぐった。

 和泊町国頭の農業、通村幸吉さん(65)は18日、国頭小の児童らとともに黒糖作りを両陛下に披露する。約5年前からボランティアで同小の児童に黒糖作りを教えてきた通村さんは「島の伝統の黒糖作りを観覧していただけるのは大変光栄。黒糖は奄美の歴史や人々の生活、文化と深いつながりがあることなども、知っていただけたら」と話した。

 与論町では女性を中心に町内有志約50人が大島紬を着用し、両陛下を出迎える。代表の龍野勝子さん(76)は「日に日に気持ちの高ぶりを感じる。大島紬での出迎えを両陛下に喜んでいただけたらうれしい」と語った。

 警備に当たる警察官も今月初旬から続々と来島。鹿児島県警は警備体制を公表していないが、地元の行政関係者によると、沖永良部島は900~1千人、与論島は約700人規模で警備に当たるとみられる。県警は「島内の宿泊施設に限りがあるため、町の公民館や体育館も利用させていただいている。期間中は島の皆さんの理解、協力をお願いしたい」としている。