実質単年度収支、奄美6市町村で赤字 17年度普通会計決算

2018年10月02日

政治・行政

 県は9月28日、県内43市町村の2017年度普通会計決算(速報値)を発表した。財政調整基金の取り崩し額などを除いた実質単年度収支は19億8千万円で2年連続の赤字。奄美の6市町村を含め、21市町村で赤字だった。

 決算規模は歳入総額が前年度比1・1%増の9304億3300万円、歳出総額が1・2%増の8973億7400万円。歳入は固定資産税などの増加で地方税が1・6%増え、寄付金はふるさと応援寄付金の増加で34・7%増と大幅に伸びた。

 翌年度への繰り越し分を差し引いた実質収支は全市町村が黒字で総額は276億6200万円だった。奄美では奄美市、宇検村、瀬戸内町、喜界町、徳之島町、和泊町で実質単年度収支が赤字だった。

 財政指標のうち、財政規模に占める借金の割合を示す「実質公債費比率」は前年度比0・3減の7・0%と10年連続で改善した。和泊町の15・8%が県内で最も高く、奄美では伊仙町11・3%、知名町11・0%、宇検村、天城町10・6%―の順に高かった。

 数値が高いほど財政が硬直化していることを示す「経常収支比率」の平均は90・9%。奄美では和泊町の93・3%が最も高く、瀬戸内町92・4%、奄美市91・5%、知名町90・6%、宇検村89・8%―の順に高かった。