観光協会要望取り下げへ=大型クルーズ船誘致計画

2018年02月23日

政治・行政

 

瀬戸内町の大型クルーズ船寄港地誘致開発計画について奄美せとうち観光協会会員を対象に開かれた説明会=22日、同町古仁屋

瀬戸内町の大型クルーズ船寄港地誘致開発計画について奄美せとうち観光協会会員を対象に開かれた説明会=22日、同町古仁屋

 瀬戸内町が同町西古見の池堂地区に誘致を進めている国の大型クルーズ船寄港地開発計画に関して、奄美せとうち観光協会の松村保宏会長は22日、昨年11月に町内4団体代表連名で町に提出していた要望書「瀬戸内町への大型クルーズ船寄港地誘致の要望について」から同会長名を削除し、要望を取り下げることを明らかにした。

 

 同日、瀬戸内町商工会館会議室で行われた同観光協会会員対象の開発計画に関する説明会で会員からの質問に答えた。松村会長は「会長の独断で要望書にはんこを押したことは悪かった。今後、あらためて会員皆さんの意見を聞き、協会としての意見を町に示したい」と述べた。

 

 要望書は瀬戸内漁業協同組合長、瀬戸内町商工会長、瀬戸内建設業協会長との連名。漁協は16日に臨時理事会を開き、要望を取り下げることを決めている。

 

 説明会は町側から奥田耕三副町長ら4人が出席。眞地浩明企画課長が国の計画やこれまでの町の取り組みなどを説明した。組合員からは「全国から誘致反対の署名、メッセージが届いている。西古見だけの問題ではない」「集落の振興を願って賛成の署名をした西古見住民の方にも現在の状況を説明してほしい」などの意見があった。

 

 観光協会の要望取り下げを受け、眞地課長は「全町民に計画について説明させていただき、その上であらためて町民と話をしたい」、奥田副町長は「説明不足と配慮が欠けていたのは反省すべきところ。まずは説明責任を果たさせていただき、話し合いの場を設けていきたい」と述べた。